★昆明市博物館
もとは古幢公園と言ったが、最近改修され昆明市博物館となった。なかの古幢は大理国時代(937−1253年)の経幢(仏教の経文を刻した六角形の石柱)で、「宋代経幢」もしくは「大理国経幢」という。古幢の底部は八角の七層で、高さは8.3m。袁豆光という大理国の高級官僚が高明生(超度鄯闡・高観音の子)のために作った。基底部は須弥座で、般若心経が彫られている。第二層には四大天王が、第三層から七層には5cmから1mまで約300の仏神像が刻まれている。この彫刻技術と造形美は見る者を驚かさずにはいられない。また、幢頂には宝珠が置かれており、この古幢が密宗の影響を受けていることをうかがわせる。
★雲南省博物館
1964年に創設された雲南省博物館は、市の中心の東風西路に位置する総合博物館である。「雲南民族風情展覧」、「雲南民間紡績工芸品展覧」、「雲南青銅器展覧」、「雲南恐龍古生物化石展覧」などの展示室がある。
雲南省博物館は、総面積は7,800平方m、雲南省で最大の規模を誇る。少数民族や歴史に関する約6万点あまりの収蔵品が揃って、その中の歴史文物を展示しているコーナーでは、約1700万年前に雲南で生活していたとされる直立人の化石標本や、3,500から4,000年前の炭化した稲栗などが展示されている。 また、雲南省内に住む25の少数民族の祖先が残した遺物や工芸品、慣習や生活様式などを表す展示もされていて、多民族の混在する辺境の雲南省の歴史と文化を再現している。 中でもマネキンに着せた各民族の衣装は興味深い。ほとんど自家製の布に施された刺繍や染色は大変美しく、素朴さの中に、地方色や民族色が見てとれる。雲南省の人類学、考古学、民族学などに関する陳列物が充実している。
他にも、1,000点あまりの珍しい民族楽器が展示されているコーナーもある。民族音楽の理解促進と、舞踊観賞のために展示されており、約130枚の大型カラー写真があり、音楽を愛する雲南の少数民族の様子を窺い知ることができる。
主な所蔵作品(展示品は変更になっている場合もあります)
<ダイ族の大太鼓> <ペー族の住宅模型>
<チワン族の魚鼓> <ジノ族の太陽鼓>
★雲南民族博物館
雲南民族博物館は滇池のほとりにある雲南民族村に隣接している。昆明市区から9km離れている。雲南の少数民族の歴史、文化等の展示品が一万点余りを展示している。東南アジアでも最大な民族博物館である。『雲南少数民族社会形態――改革と発展』、『雲南少数民族生態産業』、『雲南少数民族紡績工芸と衣装芸術』、『雲南少数民族民間美術』、『雲南少数民族祭礼』、『雲南少数民族手工芸品』、『雲南少数民族古書と文献』、『奇石と宝物』など八つのコーナーがあり、16の展示室に展示している。
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