雲南省は中国西南部に位置し、自然観光資源と人文観光資源が豊富だが、昔は交通不便、しかも観光資源はまだ開発していないので、あまり観光客に知られていないが、1999年の「昆明園芸博覧会」以来、国内外の観光客が殺到し、雲南観光が急にブームになっている。 雲南省の面積は38万ku、人口が3885万。漢族、イ族、ペー族、ナシ族、ハニ族、タイ族など26の民族があり、中国で民族が一番多いところであり、雲南総人口の約33%を占める。その中、15民族は雲南にしか居住していない。中国で漢族以外の人口が多いところである。 おおまかに図式化すれば、古い時代、中国西南から東南アジアにかけてはモン・クメール系【百濮】(イ瓦など)の人々が住み、その少し北にずれて重なるように、農耕文化をもつカム・タイ系【百越】(イ泰、イ同、壮など)の祖先が川沿いに住んだ。そこに北からチベット・ビルマ系【テイ羌】(イ、ペー族、ナシ族、ハニ族など)の祖先が山伝いに南下、さらに比較的新しくミャオ・ヤオ系の人々が移り住んだ。彼らは長い間に互いに影響しあいながら、共生して今日に至っている。 こうした歴史を持つため、民族本来の適性に応じて、海抜による住み分けが行われている。例えば、雲南西南の西双版納では、タイ族は水辺の低地に、ハニ族は山に、そして先住のワ族は彼らによってアワ山に追い上げられた、というように。ただ、近年、民族支系が、様々な要素を持って、きわめて複雑に絡み合っていることが明確になってきたので、細かく言えなくなっている。また、雲南には早くから漢族が入っていたが、さらに13世紀にモンゴルが雲南を征服して以降、元、明、清各時代を通して、漢族、モンゴル族、回族、満族などが移り住んだ。一見、不思議に思える民族が住むのはこのためである。 |
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【雲南少数民族紹介】 |
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【関連ニュース】 少数民族文化継承発展に引き続き注力 雲南 人民網日本語版 1.利用者は中華人民共和国の関連法律・法規を順守し、ネット上のモラルを守り、利用者自身の行為に起因する直接、間接のあらゆる法的責任を負うこと。 2.書き込み内容の取り扱いに関する一切の権限は人民網が有します。 3.人民網は、人民網掲示板に発表された文言を本WEB ... 土地利用権集団化と文化の破壊(5) 雲南の民族と森林(19) JanJan また、政府は自ら水田を低地に用意して、ブーラン族を移住させて耕作するよう促したという報告もある(1958年から、西双版納州南西部のミャンマー国境付近)。この政府の焼畑敵視には、2つの理由が考えられる。1つは政治的理由で、残存していた国民党勢力への対応 ... 土地利用権集団化と文化の破壊(4) 雲南の民族と森林(18) JanJan この時期相当の数の漢族が雲南省に流入し、人口が急増し、民族間の人口バランスが大きく変化したのである。本報告の元になった調査の実施地域は、中国雲南省の西南部、メコン川はじめ何本もの大国際河川の集水域である。この調査(学術振興会科学研究費基礎 ... 土地利用権集団化と文化の破壊(3) 雲南の民族と森林(17) JanJan ちなみに西双版納州のモン海(モンハイ、モンは孟に力)・モンラ(モンは孟に力、ラは「にくづき」に昔)・景洪の3県だけでも、1960年代から80年代初めにかけて ... 少数民族の生活を知る 「深奥的中国」民博で開幕 神戸新聞 雲南省の人々が、民族衣装を着用している姿を撮影した映像作品「雲南COLORFREE」の上映会は30日と4月20日で、両日とも、監督のキム・ヨンスン監督ら ... 土地利用権集団化と文化の破壊(2) 雲南の民族と森林(16) JanJan 大抵の山地民は焼畑を主たる生業とし(紅河流域元陽 県のハニ族は棚田で有名)、それに遊牧や狩猟採集が組み合わさった生活基盤を形成していた。民族、あるいは村落ごと ... 少数民族の日常舞う ヤン・リーピン主演「シャングリラ」 朝日新聞 「中国雲南省の生活に伝わる、各民族の優れた芸術を整理しただけです」とリーピン。生活とはかくも、いとおしいものか。土くさい色彩の洪水、荒ぶるリズムの乱打、 ... 中国「少数民族ファッション」に迫るドキュメンタリー、旅人作家新作 シブヤ経済新聞 渋谷「アップリンク・ファクトリー」(渋谷区宇田川町、TEL 03-6825-5502)は2月12日より、旅人映像作家キム・スンヨンさんが中国雲南省に住む少数民族 ... 土地利用権集団化と文化の破壊(1) 雲南の民族と森林(15) JanJan そうした低地漢族社会を主眼に置いた政策に巻き込まれる形で、雲南省の少数民族社会も大きな打撃を与えられることになる。しかしそれは、低地漢族社会のそれとは、意味 ... 中国の森林政策と雲南の森林の現状(4) 雲南の民族と森林(14) JanJan 中国の森林政策と雲南の森林の現状(3) 雲南の民族と森林(13) JanJan それは雲南省東南端、ベトナム国境に接する河口県のイゥーミエン族(ヤオ族の一派)の村でのことである。それまでさまざまな少数民族の村や農村を訪ねた経験から ... 中国の森林政策と雲南の森林の現状(2) 雲南の民族と森林(12) JanJan 雲南省の最南部に位置する西双版納ダイ族自治州では1958年から62年のわずか4年間で、森林を伐採し耕地にした面積が4万ha以上に達した。この面積は1995年当時の総耕地面積の約4割に当たる。平地に対しても耕地の拡大は要求されたものの1人当たり0.33haであったのに対し、 ... 中国の森林政策と雲南の森林の現状(1) 雲南の民族と森林(11) JanJan さらに雲南省の例では、熱帯雨林に比べて土壌流出量が3倍とされているゴム林や、茶畑まで一律に森林とみなし計算されている。したがって中国の森林の実態は、統計に表れるものよりも悪いと考えるのが無難である。ちなみに1993年の公式統計では13.63%とされていたが、 ... 少数民族村の祭りと世界観(VII) 雲南の民族と森林(10) JanJan 臨滄県ラ(にくづきに昔)東村のタイ族は、村周辺の全ての山に山神がいるが、寺院の北西200mに位置する山中の雲南松樹(写真1左)が正式な山神であると考えている。祭りは毎年、農暦の正月2日に、村人たちは各自、酒・飯・茶・鶏などの供物を持って山神樹に行き、 ... 少数民族村の祭りと世界観(VI) 雲南の民族と森林(9) JanJan 雲南の少数民族の多くは、万物に霊が宿ると信じている。したがって、彼等が信仰する神々の多くは、山や岩・樹木・河・水など自然に存在するものや、雨や雷などの自然現象に由来している。前回まで紹介した集落の中心を示す寨心・寨門や村の守護神(寨神)の祭りは、村に ... 少数民族村の祭りと世界観(V) 雲南の民族と森林(8) JanJan ... と共生してきた経験から学んでいる。1980年代後半以降、中国政府は森林保護を目的に「退耕還林」政策を実施しているが、ゴム樹や茶樹の植林も森林を回復するための事業であるとしている。私は雲南省を訪れるたびに、広大な原生林の姿が消えつつあるように感じている。 少数民族村の祭りと世界観(IV) 雲南の民族と森林(7) JanJan 雲南少数民族の村には、多くの場合、集落と隣接した後方の山に水源林がある。この山を村人は、龍山あるいは神山、この山林を龍林、そこにある巨木を神樹または龍樹と呼んでいる。この神樹には、村を守護する神(寨神)が宿っていて、この神は最も重要な神であると信じ ... 少数民族村の祭りと世界観(III) 雲南の民族と森林(6) JanJan モウ(孟子の孟に力)海県モウ(同左)遮郷曼来タイ族村では、村内を流れる南甫河を利用している近隣の5か村と合同で、これらの村を含む地方の守護神を祀っている。南甫河は本村と下流域にある村の灌漑水田の主要な水源であり、村人の生計を繋ぎ止める重要な存在である。 ...
少数民族村の祭りと世界観(II) 雲南の民族と森林(5)
少数民族村の祭りと世界観(I) 雲南の民族と森林(4)
自然からの搾取「耕して天にいたる」 雲南の民族と森林(3)
時代に翻弄される少数民族 雲南の民族と森林(2)
人類学徒あこがれの地、雲南 雲南の民族と森林(1) |